啓明学園
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ColumnPeacemaking Projectの成果は、大学入試で今や主流となりつつある総合型選抜対策にもつながります。高2後半から取り組む探究学習(個人またはグループ)は、Peacemaking Projectの集大成となります。また、探究活動を通じて得た知識や、生じた社会に対する問題意識は、小論文や自己PR書等の総合型選抜対策にもつながります。本校では中3〜高3まで週1時間の探究の時間を設定しています。この4年間を通じて、生徒たちは個人またはグループで様々な課題に取り組みます。探究のプロセスを体験する過程で、自ら問いを立て、学びを深める力を獲得していきます。探究学習において、特に大切にしていることの一つとしてあげられるものが「思考の可視化/言語化」です。自分のアイデアに共感してもらい、課題解決に向けて仲間たちと協働するためには、ことば(書きことば・話しことば)によるコミュニケーションが不可欠です。レポート・プレゼンテーション・ディスカッションなど、多様な形のアウトプットを繰り返し、「伝える力」を育みます。啓明学園の探究学習のサイクル①問いを立てる(自らの興味関心から社会に対しての素朴な疑問を立て、リサーチクエスチョンへ昇華する)②知識・情報を集める(調査・観察・実験により具体的な事実を集積する)③マッピング(知識・情報の整理/学問分野への位置づけ)・分析(抽象化)を行う④他者との議論(関わり)を通じて、自らの思考を形成・止揚する⑤結論・考察・提案を言語化/表現する(振り返りの中で自身の知識や価値観についてのメタ認知を行う)⑥研究の過程で出た限界やさらなる疑問を問いの形で表現する中3高1高2高3Point10Keimei Gakuen Junior & Senior High School 14中高Peacemaking Projectの流れ自ら問いを立て、学びを深め、思考力を磨く探究のプロセスを体験Peacemaking Project身近な問いをテーマに探究の基礎を学ぶ学園の多様性を生かして、生徒にとって身近な話題を題材とするグループディスカッションで相手の意見を聴く力、自分の意見を説明する力を学びます。また、着眼点や情報の集め方やまとめ方といった「自らの思考の癖」を理解することもこの学年のテーマです。教科横断型学習で、問いを社会に・世界に広げていく高1のPeacemaking Projectでは、「平和」「気候変動」「環境破壊・資源の奪い合い」「貧困・開発」「フィランソロピスト」「境界・アイデンティティ」「ジェンダー・不平等」の7つのテーマを扱います。どのテーマも複数の教科と連動しながら、探究します。生徒同士の話し合いでは、多様な文化的背景を持つ本校ならではの多角的な視野を得ることができます。社会と接点を持ちながら探究を深める、抽象的な概念を自分化するまずはグループ探究で学びを深めます。文献やインターネットだけでなく、校外の専門家と連絡を取ったりフィールドワークに出かけたりしながら、より多様な意見・情報を集めます。高2の後半では、グループをさらに細分化し、それぞれのテーマについて深めたい内容をまとめていきます。探究学習で触れる社会的・国際的なテーマから気づく様々な課題を、身近な世界に落とし込みながら「自分ができること」を考えていきます。

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