医療系対策について総合力育成のための実践的取り組み42医学部医学科をはじめとする医療系学部学科は、その研究領域が「生命」を対象とするため、単純な学科試験のみで合否が判定されることはまずありません。生殖医療、ES細胞、クローンなど、「人間の尊厳」にまつわる小論文や面接が必須事項となります。その内容は、医療従事者としての資格、すなわち生命を取り扱う資格があるかを問うものであるため、一問一答的な知識だけでは解答しきれない問題が多くなります。生命を尊重する人格が備わっていることは当然のこととして、次に、「教科横断型」「合教科型」の課題に対応する力量が必要となります。たとえば、英文を読解して、日本語で論述するものがあります。あるいは、グラフを読み取って、問題点を抽出し、対策を論じるものがあります。以上のことから、医療系学部学科の入試対策においては、特別講座において主要なテーマを講義するとともに、複数の教員がチームを組み、各々の専門性を活かして小論文の添削や面接練習などの対策にあたることになります。■MESSAGE医師 E…さん(新潟大学医学部医学科卒業)中学:バスケットボール部高校:数学研究部高知大学…医学部医学科在籍 Y…さん中学:バドミントン部高校:音楽部群馬大学…医学部医学科在籍 U…さん中学:硬式テニス部高校:硬式テニス部星野学園では、勉強や部活、行事など、積極的にものごとに取り組む生徒たちに、先生方は全力で応えてくれました。これは社会に出ても同じだということを働き始めた今痛感しています。私はもともと理系だったのですが、進路のことを決める段階になったとき、先生から「これなら医学部もいけるんじゃないか」と後押ししてもらえたので、前向きにがんばろうという気持ちになりました。学校の勉強自体はそれほど大変だと思ったことはありませんでしたが、受験勉強は大変で、部活をやりながら、少ない時間を星野には一生懸命何かに打ち込む人を応援するという校風があります。その校風は部活も勉強も全力で取り組みたい私には、とても居心地の良いものでした。クラブ活動や友人たちとの交流の中で培ったコミュニケーション力や他者を尊重する姿勢は、実際の大学入試にも役立ったように思います。医学科の試験では、学力試験のほかに面接がありました。対策していただいていた面接の形式とは異なったため、意表をつかれましたが、臨機応変に対応できたのも、私が医学科を志望した理由は、医療系の基礎研究をするためです。医学科入学は高い目標だったので、高校のときには目標を下げようかと迷ったこともありました。しかし、それでも目標を変えずにがんばれたのは、中学校での経験の数々のおかげです。私は、小学校の時は算数が苦手でしたが、中学での星野の授業がわかりやすくて面白く、数学が大好きになりました。他の教科も、丁寧で面白い授業ばかりでした。また、星野は体験型の学習が豊富です。修学旅行をとおして、語学の勉強や国際交流の面白さ2022年7月には、中学校・高校の生徒及び保護者の希望者を対象に「医学部医学科進学ガイダンス」を開催しました。第1部は信州大学出張講義、第2部は河合塾による講演会を実施し、第3部は本校卒業生の勤務医、医学部医学科の学生から、オンラインでメッセージをいただきました。医学部医学科の概要、入試情報、職業体験談など、多岐にわたるお話をうかがい、実りある行事になりました。有効に活用して勉強していました。特に数学や化学は先生の授業内容がよかったというだけでなく、授業プリントで応用の問題をやらせてもらったので理解が深まり、成績は次第に上がりました。先生方のおかげもあって、中学に入学してからの6年間で、学力はかなり伸びたと思います。星野では自習などをしていると、先生のほうからいろいろと面倒を見てくれるようなところがありました。がんばっていれば、必ず誰かが見てくれていて、それだけのフォローをしてもらえるのだと実感することができました。また集団面接の中で他の受験者とコミュニケーションをとりつつ進められたのも、星野の生活で積み重ねてきたものが活きたのだと思います。そして、他者を尊重し、思いやる姿勢は医療従事者として必要なことでもあります。専門的知識・技術はもちろんのこと、患者の立場で考え、チームを組んで治療に当たるための力を大学で学び、信頼される医師になりたいです。を実感しました。合唱祭や体育祭などは今でも鮮明に覚えています。このように、実際の体験から、勉強することの面白さや、粘り強く努力して目標を達成することの大切さを学びました。高校に入った後も、中学の先生には勉強の相談に乗っていただきました。先生方の応援は、私にとっての大きな支えでした。私が合格のことを伝えた時、先生は自分のことのように喜び涙してくれて、とても嬉しかったです。これからも、星野学園中学校で学んだことを生かして、粘り強く努力し、夢を叶えたいと思います。
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