星野高等学校を卒業後、早稲田大学法学部へ進学。ロースクールを経て司法試験に合格。現在は弁護士として、家事事件等の一般民事事件の法的な支援を提供。また、研究、執筆、講演会を通じて社会への貢献活動を行っており、特にネット上の人権侵害や人種差別の問題を専門分野としている。最近では公権力が「外国人」又は「外国人風の見た目である」ということを理由とした人種差別に基づく職務質問の問題(レイシャル・プロファイリング)に力を注いでいる。今振り返ってみても、勉強に明け暮れた三年間でした。星野高校女子部に在籍していた頃は、図書館が開く朝7時から勉強を始め、学習塾には通っていなかったので、授業が終わった後もずっと図書館で勉強を続けていました。司法試験を受けるにあたり、毎日10時間ほど勉強していたときもあります。ここまで勉強に没頭できたのは周囲のサポートがあったことはもちろんですが、星野高校の互いに切磋琢磨する環境が私に適していたと思います。「継続は力なり」とはよく言ったもので明確なゴールや目標を設定したら、その達成に向けた行動を習慣化することが重要です。リズムを変えずに毎日続ける。このスタイルは、弁護士になった今でも変わりません。もし努力を続けることに悩んでいる人がいれば伝えたいことがあります。社会では女性が発言すると『生意気だ』等といったような心無いことを言われるような風潮が、残念ながら未だに日本社会には根付いています。しかし、そのような周囲の言動に惑わされることなく、「女性も野心を持っていい」ということをお伝えしたいです。周囲の目を気にせず、やりたいことを存分に追求することをお勧めします。星野高校では、そうしたマインドセットを育むことができると思います。星野高校卒業後、埼玉医科大学医学部に進学。消化器外科を専門とし、現在埼玉医科大学総合医療センターで大腸がんをはじめ様々な疾患の手術にあたる。在学中は音楽部に所属。内科医の父と看護師の母のもとで育ったこともあり、ごく自然に医師をめざすようになりました。当初は、医学と並んで臨床心理学にも興味があり、迷った結果埼玉医科大学の受験を決めました。当時は数学に苦手意識を持っていたのですが、それを克服できたのは、高校2年生の時に、先生から「復習では類題だけを解いたら?」というアドバイスをいただいたからです。シンブルな助言ですが、実践してみると自分でも驚くほど理解度が増しました。常に生徒のペースで指導くださった先生方には今でも感謝しています。取り組み方をほんの少しだけ変えるだけで、勉強の効率がまるで違ってくることを実感できたから、自分なりに学習方法を工夫するようになりました。そうやって試行錯誤する過程で身につけた考える力が、今も私の血肉となっている気がしますね。高校では音楽部の活動に打ち込んだ3年間でした。私たちの代は初めて関東大会まで進出したのですが、関東大会を前に引退した3年生は一人もいませんでした。医学部の時代の友人にも、高校3年次の夏まで部活に取り組んでいたという人は、ほとんどいません。受験も部活動の両立は本当に大変でしたが、当時の仲間とは今も「両方頑張って良かったね」と笑顔で語り合っています。病院の中でも特に忙しい消化器科へと進んだのも、星野の影響が大きいです。他科と違って消化管外科、一般外科の手術はとてもバリエーションが多くある分野ですが、いつの間にか、「忙しくても充実感があるほうがいい」と思うようになっていました。実際、救急医療の一端を担っている現在の仕事は非常にやりがいのある現場だと思います。22弁護士(東京弁護士会所属)Mさん埼玉医科大学 総合医療センターYさんやれるところまでやってみたい。その想いが今につながっている。社会に出てこそ役に立つ星野での学び卒業生メッセージ(社会人)MESSAGE
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